クリプキクローネ日記帳

ある種の音楽と数学とランニングはミニマルなところが似ていると思う。

ディジタル信号処理 [貴家仁志(著)]

sinc関数の形にもだいぶ慣れてきました。


z変換のzにはあまり拘ってはいけないということが分かってきました。
フーリエ変換から突然zになるとそれまでぐるぐるしてた螺旋のイメージが急に真っ暗になって途方に暮れますが、
天下り式に最初からzだと意外と気にならないというこの矛盾。
ただ、零点と極の安定の話は単位円に限定しないzならではだし、
|b|<1 で安定する理由も今回やっとしっくり来ました。
伝達関数の分子がFIRシステムの有限な過去入力の影響で、
分母がIIRシステムの有限な過去出力の影響なんですね。

FFTのバタフライ演算の図がわかりやすいです。

ディジタルフィルタは今回始めてちゃんと読みました。
FIRフィルタとIIRフィルタの違いは重要っぽいですね。
FIRフィルタはフィードバックで暴れたりしないので安定だけど、
伝達関数の次数が高くなりがちなのでゲートがたくさん必要。
そして最も決定的なのはFIRフィルタなら直線位相特性を実現しやすいということ。
直線位相特性がないと、周波数によってディレイが変わってくるので、
位相ひずみが生じて線形性が崩れる。
FIRフィルタで直線位相特性をもつ条件は、
インパルス応答が偶関数または奇関数。(0位置はずらすとして)
だけど、LPFとHPFを両方実現するには実際のところ、
インパルス応答は偶関数でかつ個数N(タップ数)が奇数である必要がある。
すなわちインパルス応答の次数N-1は偶数。

インパルス応答の振幅特性がω=0でもπでも0にならないための条件として、
計算上は理解できるものの、それ以外のケースでLPFまたはHPFを実現できないイメージがあまり湧かない。
奇関数だと直流成分が消えてしまうからLPF作れないだろうなというのは分かるけど、
タップ数が偶数だとHPF作れないのはなぜだろうか。

理想的な矩形の周波数特性からFIRフィルタを作ろうとすると、
インパルス応答であるsinc関数を有限で区切る必要があって、
それによって矩形が乱れることが理想的なフィルタができないことに繋がっている。

終盤は画像処理の話になるので今まで1次元だった処理がすべて2次元になるわけですが、
応用のおもしろさよりも2次元に拡張できるのが当たり前に感じてしまって楽しめず。
フーリエ変換した画像の振幅特性から元の画像を全く復元できないのは
よく考えたら当たり前だけど驚きました。全部原点中心の波では確かに復元できない。
逆に位相情報だけで元の画像の輪郭が綺麗に復活するのもおもしろい。
  1. 2017/05/05(金) 01:15:52|
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